放課後等デイサービスの制度の根本的問題(1)
2月27日のYahooオリジナルニュースで「放課後等デイサービスに入れない~重い子が排除される矛盾」と記事が掲載されていました。Yahooのヘッドラインに上がっていたので、この記事を見られた人も多いと思いますが、私もこの記事を一読して記者の書かれた内容に全く同感しました。2025年9月現在で、全国で24000か所、40万人が利用しているということですが、障害が重い子どもの場合、必ずしもニーズ(本人だったり、保護者の)通りにデイが利用できているかというと、なかなかそうとも言い難いのが現状だと感じることが多い日々です。それは私が、相談支援という職種で、日ごろから多くの保護者・子どもからのニーズ・希望を聞くことが可能な立ち位置にいるので、なおのこと重度の子どもが通えるデイがなかなかない、あっても果たして本人が気に入るのかどうかと悩むことも多々あります。
記事にもあるように、本来、最もこの制度を必要とすると思われる重度の子どもが通えるところが少なく、事業所によっては軽度の子どもしか受け入れない、あるいはそう言っていなくても実質その子に合わないだろうというデイがあまりにも多いと(少なくとも)私は感じています。で、なぜこうなのかというと、いくつも要因が考えられますが、やはり制度設計の問題を避けて通るわけにはいきません。現在の放課後等デイサービス・児童発達支援になった2012年度以降はもとより、それ以前の児童デイサービスの時から、人員配置基準が10:2とされていて、この配置基準では、1対1対応が必要な子ども(重度障害の多くの子どもがその状況にある)を積極的に受け入れることが躊躇されます。結果、1対1対応が必要な子どもの受け入れをあからさまにあるいは実質断るデイが多くなってしまう現状にあります。記事では、こども家庭庁の担当者が、加算を設けているとか、研修を進めるなどと答えていますが、加算で充分必要な人員の人件費を賄えるものではでは到底ありません。ましては、「10:2でも十分だという声もある」とコメントは、重度の子どもも多く利用しているデイの現場の実感からは程遠く、もしそういう声があるなら、同一時間(例えば、13時~14時)では2人の利用で、1時間ずつ交代で子どもを受け入れて、結果、2人×5コマで一日当たり10人利用したということであれば、人員基準上の10:2でも実質、マンツーマンで受け入れしているわけで、それなら10:2でも十分というのだろうと想像します。しかし、そういう受け入れ方がニーズ(特に重度の子どもにとって)に合っているのかは、また別問題です。
国は、一度決めた制度は、加算や減産ということで細かい見直しや改定は行っても、なかなか人員配置基準などの根本的な見直しには手を付けない傾向が強いと感じています。ですが、今回の記事にあるような「重度の子が排除される矛盾」は、小手先の見直しや報酬改定では改善されない問題だと思います。求められるのは、根本的な見直しと強く思うところです。
制度設計上で思うところはまだ書き足りていないので、続きは次回。
森