情報障害という問題

 来年度の報酬改定に向けて、障害福祉サービス等報酬改定検討チームの関係団体ヒアリングが6月頃から始まっていますが、直近では、7月27日午後に行われました、その日の団体ヒアリングのうちの一つで、全国盲ろう者協会がありました。団体ヒアリングは、一団体当たりに割り当てられている時間があって、意見表明の後、有識者のアドバイザーが団体に質問する形をとっていますが、全国盲ろう者協会の発言者は、予定時間をかなり超過しても発言を続け、その時間的なこともあってか、アドバイザーからの質問は全くなく、次の団体に移ってしまいました。その様子を仕事の傍ら、公開されているYouTubeで見ていて、発言者と検討チームのある種の断絶を感じてしまいました。それは、通訳者を介さないと検討チームと発言者のやり取り・会話が成立しないということも大きいのかもしれませんが、全国盲ろう者協会が提出した意見の中に、障害支援区分認定調査の調査項目に関するもの、現在の障害福祉サービスのサービス体系に対する問題提起も含まれていて、それはかなり根源的な問題的ですが、より根源的に過ぎるので、検討チームからスルーされしまうのかと思ってしまうものでした。問題提起にある通り、現在の調査項目では、日常生活で相当な支援を必要とする盲ろう者でも、支援区分が低く出てしまうことは相当あり得ると私も思います。しかしながら、制度が発足してから、より根本的な調査項目の見直しや事業(サービス)体系の見直し・改編などがあった形跡は、少なくとも私には見当たりません。
 厚生労働省・こども家庭庁の担当者が、検討チームに出している論点は、制度を持続するための意見など、どういう論点を立てるのかということにも疑問を持たざるを得ないことばかりです。関係団体の中にも、論点の立て方に異を唱え、そもそも諸外国に比べて、日本の障害福祉関係予算の額の低さを指摘する団体も多く、そのどういう問い(論点)を立てるのかの問題も浮き彫りになっていると思えます。このヒアリングを通して、団体によって、まったく違う意見も出ていることも散見され、どういうとりまとめになるか気がかりです。
 それにしても、聴覚障害者、視覚障害者という情報障害者とそうでない者とのある種の解りあえなさをあらたんて感じる機会でした。そんなことも思いつつ、今後、報酬改定検討チームがどのように進んでいくのか注視していきたいと思います。

                                         森