子ども部会のこと、そしてアセスメント
東住吉区の地域自立支援協議会という集まりでは5年前から子ども部会を設立して、区内の障害児通所事業所・相談支援事業所、小中学校、支援学校、幼稚園、保育所、区行政を構成団体として定期的に学習会・研修会を行っています。また2年目、3年目ぐらいからは、事業所(児童発達支援・放課後等デイサービス)見学会の開催や障害児支援事業所情報集の発行も行っています。このような活動を通して、事業所同士のみならず、学校園や行政と顔がつながり、連携を取っていくことを目指しています。事業所にしても学校園にしても毎回参加してくださるところもあれば、時々の所があったり、全く参加がないところもあったりでつながりはまだまだ部分的限定的な状態にあると思っています。それでも息長く、粘り強く活動を続けていくことがまずは大事かなと思っています。(今回、時期的なこともあって学校の先生にたくさん集まっていただけたことをありがたく思っています。これからもつながっていってくださることを切に望みます。)
昨日、その子ども部会、今年度2回目の学習会を行いました。今回のテーマは「アセスメント」で、区家庭児童相談員の佐藤さんが講師を務めてくださいました。佐藤さんがつけてくださった題が「アセスメント~理解と支援の第一歩としての観察と聞き取りのポイント」というもので、アセスメントとは何か、を端的にいってくださっているものでした。
私たち福祉事業者の間では、アセスメントという言葉は、日常的に使われている言葉でありながら、そのアセスメントシート一つをとっても千差万別あり、どこをどう聞いていくのか(その姿勢や問いの立て方)にもずいぶん違いがあるように感じてきていました。でもどういう支援を行うのか、どう関わっていくのかは、はじめにどういう問いを立て、どういうところを見ていくか、探っていくかによって、ずいぶん変わるものだと思います。結果、的外れな支援になったり、支援者が問題を複雑にしてしまったり、ということになってはいけません。
そんな問題意識があって、今回、佐藤さんにお話をお願いしたのですが、アセスメントシートそのものは、事業所・機関ごとで、子どもにどういう関わり方をしていくかによって自ずと変わるので、書式そのものよりもアセスメントをとるときの考え方や姿勢がどうあったらいいかということを中心に話してくださいました。人は一旦身に着けた見方・認識や固定観念にとらわれやすい、ということ、問題を先に決めつけない姿勢が大事ということ、共同注視の姿勢(同じものを肩を並べてみること)など、抑えるべきことがいっぱいありました。またエコマップを用いてどんな人(機関)がどんな関わりを持っているかを知ることで、どこからどんな風に話を聞くかで複合的・重層的な視点を持つことができるか、ということにも思い至りました。
今後の自分の仕事の仕方に、よりよく反映、取り入れることができたらと思い、いろんなことに気づかされた学習会でした。
森