中村哲さん死亡の報に接して
昨日(2019年12月4日)、ネットニュースで、アフガニスタンにいる「中村哲医師が銃撃にあい怪我」と流れているのを目にして、驚きとともに不安が頭をよぎりました。帰宅して、友人からのメールで亡くなられたと知り、唖然とし、残念で悲しい思いにとらわれました。中村哲さんについては、詳しいことは知らず、ただ医師でありながら医療の仕事にとどまらず、安全な水を確保するため井戸掘りを続けてきている、という事ぐらいしか知りませんでした。今回の死去の報に接するまで、もともとはパキスタンでハンセン氏病の治療に長年携わってきていたこと、中村さんの活動を支援するペシャワール会というのが、パキスタンのある州都・ペシャワールに由来することなども、何も知りませんでした。ただ、強靭な意思と熱意をもって活動されてきているというぐらいの認識しか持ち合わせていませんでした。
ですが、私たちは当たり前のように、自分たちの仕事を福祉と言い、その領域で誇りをもって活動している、と自認しがちですが、いやいや、中村哲さんのような仕事こそ広義での福祉であり、私たちが見習うべき姿であると思ってきていました。しかし、それにしては私は何も知らなさすぎる、知らないうえでそんなことを口にするのもおこがましい、と思い至るばかりです。
亡くなられてからでは遅いのかもしれませんが、今からでも中村さんたちが取り組んで来られたことを少しずつでも知っていきたいと、今、思います。情けない話ですが、このようなことを通して、改めて自分たちの仕事に対する姿勢、どこに向かって何を目指して日々の仕事をしているのか、また市民として毎日を過ごしていくべきなのか、襟を正していきたいと思います。
森